クラクフからは、３日前にワルシャワ駅でチケットを

手配した夜行列車に乗る。ブダペスト行の車内は

かなり混みあっていて、私が乗る６人部屋のクシェット

も若い学生風の男子５人組と相部屋だ。出入りのしや

すい最下段のベッドだったのが せめてもの救いだ。

彼らは元気が良く出発前から盛り上がっていたので

少し心配だったが、２３：００の消灯時刻になると 大人

しく眠ってくれた。何語なのかは分からないけれど、

賑やかだった彼らの会話の中で「ペン・パイナッポー

・アッポー・ペン」と聞こえたのは空耳か？

少し眠り、目が覚めると列車はボフミン駅に停車中。

ポーランドからチェコに入ってすぐにある この駅では

１時間ほど停車。プラハへ行く車両を切り離したり、

ワルシャワから来た車両と連結したりする交通の要所。

機関車が行ったり来たりするのを見てるのは少し楽し

い。その後再びベッドで うとうとしていたら、車掌がや

って来た。もうすぐブラチスラバに着くらしい。乗った時

に車掌から「乗車券を預かる。」と言われ少し心配だっ

たが、こうして起こしに来てくれるのは有難い。

８月１７日（木）６：００、定刻から２０分ほど遅れ

てブラチスラバ中央駅に到着。空は明るくなってきた

ものの街歩きには まだ少し早いので、駅前のスタンド

でホットコーヒーとホットドッグ（３．１ＥＵＲ）の朝食。

気温は２４℃。屋外にいると風が意外と冷たく、

半袖一枚では少し肌寒い。

７：００を回り、街歩きスタート。駅から歩いて

大統領官邸の前を通り、ミハエル門から旧市街へと

抜けていく。ドナウ川を見るのはブダペスト以来

１４年振りか？

ドナウ河畔から坂を上り、ブラチスラバ城を目指す。

頂上からはブラチスラバの街やドナウ川の素晴らしい

眺望が見下ろせたのだが、ココで中高年の女性達を

中心とした日本人団体客と遭遇。無邪気に はしゃぐ

彼女達を見て、急に気分が覚めてしまった。逃げる

ように旧市街へと戻る。

聖マルティン大聖堂の前にあるカフェ・ラウラという店

で三日月型のパイ ロフリーク（ナッツ（くるみ？）・タフィ

（けしの実？） 各１．５ＥＵＲ）を購入後、そのまま

歩いて１.スロバック・パブという店へ。時刻は

１０：３０を回り、少し早めのランチを取る事にした。

オーダーしたのは、ジャガイモと小麦粉の団子にチーズ

をかけたハルシュキ（３００ｇ・５．５ＥＵＲ）と、ローストポ

ーク（２５０ｇ・８．５ＥＵＲ）。そしてスロバキアのビール

Ｋｌａｓｔｏｒｎｙ ｌｅｚｉａｋ（０．３ｌ・１．５ＥＵＲ）。

料理が出てくるのに意外と時間が掛かってしまい、食事

を終えたら店の すぐ前からトラムで急いで駅へと戻る。

運賃は０．７ＥＵＲ。

ブラチスラバからプラハまでの列車は、６：１０

から１８：１０までの間２時間おきに７本、そして

２３：０１発の夜行列車 計８本が運行。１２：１０

発を逃すと次は１４：１０になってしまう。駅に

着いた時には１２：００を過ぎていたが、幸い

切符売り場は すいていた。プラハまでの運賃は２８

ＥＵＲ。チケット購入後、売店でスロバキアの

ビール ＣＯＲＧＯＮ（３．９％・５５０ｍｌ缶・

１．１ＥＵＲ）を買ったらホームへ。ここまで かなり

駆け足で来たが、１２：１０発のユーロシティは

５分ほど遅れてやって来た。

出発間際に買ったチケットに座席の指定は無く、空いた

席を探す。オープンサロンタイプの車両は混雑していて

コンパートメントへ。オープンの車両と違い個室に区切ら

れたコンパートメントでは空調の効きが悪く かなり暑い。

６人部屋で私が座った席の向かい側には若い日本人カ

ップル。チェコへ向かうにつれ、日本人との遭遇率が高ま

ってきたような気がする。この日は天気も良く、車窓から

田園風景を眺めているのも楽しい。

プラハまでの乗車時間は およそ４時間。途中 ビュッフェ

車両へ行ってみた。チェコ入国の祝杯として、チェコのワ

イン ＰＡＬＡＶＡ（１２％・０．１８７１ｌ瓶・２．９

ＥＵＲ）をオーダー。向かいの席では初老の男性が

ビールとワインを交互に呑み、カウンター席ではアジア人

男性が食事をしていた。その後 席に戻り しばらくすると、

ビュッフェにいた男性スタッフが車内販売で廻ってきた。

私を見るなり英語で「コールドビア？ノー？」 どうやら酒呑

み だと覚えられたか？

結局３０分ほど遅れて列車はプラハに到着。まずは駅

構内にある観光案内所で市内交通のチケットを調達する。

ガイドブックなどを見ると「市中でチケットを購入しようと

すると小銭しか使えず、それが意外と面倒」との事だった

が、案内所に設置された自動販売機ではクレジットカードを

使う事が出来た。買ったのは３０分間有効のショート

（２４コルナ、以下 ＣＺＫと表記。１ＣＺＫ≒

５ＪＰＹ）、９０分間有効のノーマル（３２ＣＺＫ）、

２４時間有効の１日券（１１０ＣＺＫ）の３種。

いずれもそれぞれの有効期間内なら地下鉄、トラム、

バス、ケーブルカーなど全ての交通機関を利用出来る。

海外へ行くと こうした料金システムをよく見かけるが、

それに慣れた人が東京へ来たら、ＪＲに私鉄、都バス

に民営バス、地下鉄も東京メトロに都営と複雑。かなり

戸惑うんだろうな。

さて ようやく街歩きスタート。まずは火薬塔へと向かい、

途中で両替（４０ＥＵＲ→１，００８ＣＺＫ）したり

しながら王の道を旧市街広場へと進む。それにしても

物凄い人の数だ。カレル橋へと出た所でトラムに乗り、

一旦この日の宿へと向かう。ネットで検索するとプラハ

の中心部に￥１０，０００以下の宿泊施設は見つ

からず、どこも高額。そこで中心部から少し離れた場所

に泊まる事にしたのだ。

カレル橋に近いＫａｒｌｏｖｙｌａｚｎｅ停留所から

２番のトラムで１０分ほど南下。Ｋｕｂｌｏｖ停

留所から住宅街へ入った所にあるミニホテル・バイテ

ックス。住宅の中の数部屋を提供しているような宿泊

施設だが、薄型テレビも備えた部屋はキレイ。これで

６８８ＣＺＫなら悪くない。部屋に荷物を置き、一服

したら再びトラムでカレル橋へ。橋の欄干には３０体

の聖人像が並ぶが、フランシスコ・ザビエルしか分から

ない。それにしても夜になっても もの凄い人。橋上では

様々なミュージシャンが音楽を演奏しアチコチに人だかり

が出来ていたが、通行人としては物凄く歩き続けづらい。

プラハを音楽の街として定着させたいのかもしれないけど、

この混雑は なんとかして欲しいと思うのは私だけだろうか。

また旧市街の店でミネラルウォーターを買おうと思ったら

物凄く高い。観光地ならでは のボッタクリ価格だった。

その後、旧市街にあるウ・ズラテーホ・ティグラでビール

（５０ＣＺＫ）をやり、通りかかりの店でトルデルニ

ーク（１２０ＣＺＫ）を食べたら宿へと戻る。 Ｋｕｂｌｏｖ

電停の前にあるホスポダが とても賑わっていた。気に

なるなぁ。