８月１６日（水）９：００、ホテルで朝食を
済ませチェックアウト。フロントに荷物を預けたら、
バスターミナルへと向かう。この日の目的地はアウ
シュヴィッツ強制収容所。ターミナルのインフォメー
ションを訪ねると、すぐ前のガラス戸を出るよう指示
された。そこには２０名ほどの行列が出来ていて、
とりあえず最後尾に並ぶ。２５人位乗れるミニバスが
割りと頻繁にやって来るのだが、既に乗車券を持っ
ている人が優先されるようで、なかなか乗る事が出
来ない。結局１０：２５発のバスに乗車、運賃は
往復で２４ＰＬＮ。クラクフからアウシュヴィッツ
までは５４ｋｍの距離があり、到着したのは
１１：５５。何もないバス停で下ろされ、帰りも
同じ場所から乗るように説明を受ける。
バスを下りた場所から伸びる路地を少し歩くとアウ
シュヴィッツの入口に辿り着く。ココでも前日のヴィ
エリチカ岩塩坑同様、ツアーに参加する形での見学
となる。正面にあるインフォメーションには大行列。
ただ 大変混雑すると聞いていたので、今回はネット
上から見学ツアーを予約してきた。私が手配したの
は１２：３０からの英語ツアーで、料金は４５
ＰＬＮ。確かに購入した７月２７日（木）の
時点で、訪問日の見学ツアーも既に売り切れている
時間帯が多かった。
なお場内に持ち込める荷物のサイズに制限があり、
それほど大きくなかったカバンも預けなければなら
なかった。料金は４ＰＬＮ。そして事前にプリント
アウトしてきたバーコード付のエントリーパスを持っ
て直接入場ゲートへと向かう。行列に並ばなくてよ
いのは助かる。ツアーの参加者は およそ２０
名。その中には４名の日本人グループもいた。
実際に使われていた収容所の施設には、犠牲に
なった人々の写真や遺品も展示されている。処刑が
行われていた場所や、ガス室などを巡り、１４：００
に団体での見学ツアーは終了した。
その後 預けていた荷物をピックアップ。無料のシャ
トルバスで３分ほどの所にあるビルケナウへと移動
した。ココにはアウシュヴィッツが手狭になったため
作られた第二収容所があるのだが、その あまりの
広さに驚愕した。この日は天気も良く、一見すると
平和そうな風景だけれども、この場所で何万もの人
が殺害されたのだ。ココと同様 いわゆる “負の世界
遺産” に登録されている広島の場合、戦争相手国が
空爆という顔の見えない方法で敵国の国民を無差別
・大量に殺した訳だが、アウシュヴィッツの場合は人
種で人を選び、その相手を顔が見える形で殺している
分、余計に残虐に思える。いずれにしても同じ過ちを
二度と繰り返して欲しくないものだ。
１５：５０、ビルケナウから再びシャトルバスに乗り
アウシュヴィッツへ。１６：３０、定刻から１０分遅れ
て やって来たクラクフ行きのミニバスに乗る。往路は
満席だったが、復路は英語圏から来た４人家族と、
あらかじめ乗車券は持たず飛び込みで乗り込んできた
イタリア人３人家族、そして私のみ。イタリア人の若い
父親がタブレットを使い小さな子どもに見せていたのは、
日本のアニメ『名犬ジョリィ』のイタリア版。主題歌も
日本と同じメロディにイタリア語の歌詞が付けられて
いた。なおミニバスの車窓から見えた石材店（？）に
鳥居が。庭にでも置くのかな？
１７：４５、ミニバスはクラクフのバスターミナルに到着。
前日は ほとんどの店が閉まっていた ギャレリア コラ
コウスカ をしばし散策する。ポーランドでも寿司は人気
があるようで、持ち帰り寿司の店があったり、スーパー
には手巻き寿司のキットが売られていたり。昨今の日本
で どのくらいの人が自宅で手巻き寿司を作るのだろう
か？もしかしたらポーランドの家庭のほうが自宅で手巻
き寿司を作っているのでは？ と思ってしまうほどの浸透
振りだ。
この日の夕食は旧市街にあるポラコウスキという店へ。
代金をクレジットカードで支払い、私が漢字でサインをす
ると、その文字を見て若い女性店員は大爆笑していた。
ちなみにオーダーしたのはゴウォンプキ（ポーランド風
ロールキャベツ・１０ＰＬＮ）＋ジュレック（ライ麦の発酵
スープ・ゆで玉子入り・６．６ＰＬＮ）＋ポーランドビール
のＺｙｗｉｓｅ（０．５ｌ・７ＰＬＮ）。
食後のデザートは Ｃｕｋｉｅｒｎｉａ ＷＡＤＯ
ＷＩＣＥ という店のＬＯＤＹ。ロディとはアイスクリ
ームの事で、ポーランド人はロディが大好きらしく、街の
至るところに店がある。ロシア人がマロージナエが大好
きな感じに似ている。
その後も街をぶらぶら。揚げドーナツのようなポンチキ
（バラジャム入り・３．５ＰＬＮ）を買ったら そろそろ
タイムアップ。名残惜しいが、美しいクラクフの街とも
お別れだ。
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