ツアーでの滞在地は、モンゴルの首都・ウランバートルから北東へ７０kmほど離れ　
　　た テレルジ という場所。風光明媚な保養地だ。

　　左写真は、今回泊まった１３番ゲル。バヤンハド・ツーリストキャンプには、全部で　　
　　２０棟のゲルが並ぶ。右写真はゲルを後方から見た様子。フロントに書かれた料金　
　　表によると、所定料金は１泊３食付で ３９ＵＳＤ（内訳は、宿泊 １５ＵＳＤ ＋ 朝食 　　
　　６ＵＳＤ ＋ 昼食 １０ＵＳＤ ＋ 夕食 ８ＵＳＤ）。焼いた石を羊に入れて蒸し焼きにする
　　遊牧民の料理 「ホルホグ」 は １人 １２ＵＳＤ、乗馬体験は１時間 ５ＵＳＤ とのこと。

　　１３番ゲルの内部。２つのベッドと中央に 薪ストーブ。ゲルは きちんと通電しており、
　　ユニバーサルタイプのテーブルタップから、パソコンなどの使用も可能だった。中央　
　　写真にあるように 入口の脇には流し台もあったが、少し使ったら水が出なくなってし
　　まった。なお水洗トイレや温水シャワー（右写真）は別棟。しかしお湯が出なくなった　
　　り、水が出なくなったりとトラブルも多く、その都度 給水車を走らせていた。まぁ、大　
　　自然の中にあるツーリストキャンプなので、ある程度のことは大目に見たい。

　　ゲルの周りに動物がやって来ることも しばしば。午前中は牛や馬が来ることが多く、
　　午後になると山羊や羊が多く見られた。また 動きが素早いため写真には収められな
　　かったが、リス科の小動物 タルバガン が ゲルの すぐ隣に立っていたこともあった。

　　ツーリストキャンプの周りには 遊牧民のゲルも多い。中にはTV用だと思われるパラ
　　ボラアンテナを備えたゲルも見られた。遊牧民の生活も着実に進化していた。

　　この季節、日の出（左写真）は朝５時５０分頃。夜（右写真）は２１時頃まで明るいが、
　　太陽が山の陰に隠れてしまうため、夕焼けを見る事は出来なかった。昼と夜の寒暖
　　の差は激しく、日差しが強い日中は３０℃近いが、夜には１０℃以下になった。滞在　
　　期間中、基本的に天気は良く、夜空には満天の星が瞬いていた。

　　８月２日（土）、朝からツーリストキャンプの周りを散策した後、９時から朝食。その後
　　宿の裏手にある小高い丘に登る。（左写真は丘の上から撮影。）丘の上では地元の
　　学生たちが写生大会の真っ最中。彼らは意外とイマ風のイデタチだった。

　　丘の上には小さな花が たくさん咲いていた。風も心地よい。松の木に目をやると、枝
　　に付いた 松ぼっくり（右上写真） の大きさがやけに小さい。ウランバートル市内に街
　　路樹として植えられた松の木も同様だった。モンゴルの松は こういう種類なのか？

　　昼食後は もともとツアーに組み込まれていた およそ１時間の乗馬体験。右写真は　
　　先導してくれた遊牧民の おじさん と 今回 乗った馬。名前はホングロー。

　　乗馬の後は、遊牧民の家庭を訪ねるツアー。車で２０分ほどで チャンジャさん（６９　
　　歳）のゲルに到着した。ゲルでは「敷居をまたいではいけない。」「中央の２本の柱に
　　触れてはならない。」など、様々な作法があるとのこと。

　　外では馬の乳搾り（左写真）を行なっていた。搾った乳は数日で馬乳酒「アイラグ」に
　　なる。かなり酸っぱく、ビギナーにはハードな味。ゲルの裏手には木造の小屋（右写　
　　真）もあった。遊牧民が移動する時に持って行くゲルとは異なり、この小屋は この地
　　を離れる時には鍵を掛け、翌年、また戻ってくるそうだ。

　　小屋の脇ではモンゴル風ミルクティー 「スーティツァイ」 を作っていた。スーティツァイ
　　は塩が効いた素朴な味。右写真は沸かした牛乳の表面に出来る膜「ウルム」。他に
　　もチーズやモンゴルウォッカ「アルヒ」などで、我々をもてなしてくれた。

　　この日飲んだビール。左写真は、乗馬の後に飲んだダーク系の「ハラホリン（５．３％

　　・３３０ｍｌ瓶）」。右写真は、シャワーの後に飲んだブラウン系の「アルタン・ゴビ（黄金
　　のゴビ・５．１％・３３０ｍｌ瓶）」。ともにＡＰＵ社の製品。ウランバートル市内のスーパ　
　　ーでは １，０００トゥグリク（以降、ＭＮＴと表示）以下で売られていたが、レストランで
　　の相場は ２，０００ＭＮＴ前後、ツーリストキャンプでも ２ＵＳＤだった。

　　最後に、この日のツーリストキャンプでの食事（左から朝・昼・夕）。朝はパン・ご飯・　
　　モンゴルの揚げ菓子「ボールツォグ」にワカメスープ。昼はプルコギ風の肉料理に　　
　　キムチと、随所に韓国風味がする。キャンプの経営者が韓国人だからなのだが、　　
　　せっかくモンゴルに来たのに、これでは気分半減。他のツアー客にも不評だった。