９月６日、相変わらず天気が良い。午前中さっそく船会社を訪ねる。昨日運賃を教えて
くれた窓口のお姉ちゃんに「今日は出港するのか。」と聞いたところ、「あなたはラッキー
よ。今日はスペシャルプライスを提供するわ。」と言われ、紙に１７．５と書いてくれた。理
由を聞くと、どうやら団体のキャンセルが出たらしい。既に他の人の名前が入ったチケッ
トを私の名前に手書きで直し、手渡してくれた。１７．５ユーロは安い。その後１２時に宿
を出発。宿の主人は「キプロスから日本に帰る前に、また来い。」と言ってくれた。

　最後のロドス散策を楽しんだ後、１３時過ぎには港へ。出港は１４時だ。昨日はほとん
どの船が欠航したらしく、今日の港は多くの船が着き、人の数も多い。２晩泊まったペン
ションの主人も客引きに来ていた。　

　乗船するのは前回の黒海フェリーよりも随分大きな船。ただすぐ隣には同じアテネ行
のブルースター・フェリーが停泊しており、さらに大きく新しい。途中寄港も少なく所要時
間が短いブルースターは大行列だが、こちらは人が少ない。大丈夫か？船に乗り込み
通されたのは座席のキャビン。二人掛けシートが４脚つながった座席がたくさん並んでい
る。肘掛が跳ね上がれば長いシートになるのに、実際は固定式。このあたりは上級クラ
スの利用を促すための船会社の戦略かもしれない。ただ体の小さな日本人なら肘掛の
下に空間が開いているので、潜り込んで横になることも可能だ。船内は比較的空いてい
る。とりあえず寝る場所を確保して、デッキに上がる。デッキには使用されていなかった
がプールの設備もある。船内では乗務員がキビキビ働いていて、好感が持てる。

　船は定刻に出港、Ｕターンをして港を出ると一気に加速。揺れもほとんど無い。さっそく
売店でビールを購入。AMSTELもあったが、今回はドイツ産・DRESSLER BIER（５．２％

・３３０ml缶・２．５ユーロ）＋Lay'sポテトチップス・トマト＆オリーブ味（１０８ｇ・１．７ユー
ロ）。ビールは輸出仕様で缶には日本語も含めた８ヶ国語で成分表示が印刷されてい
た。中でも日本語部分の記載が一番多く、原産国・輸入者（明治屋だった。）・問合せ先
から、「日なたをさけ涼しいところに保存してください。」「あき缶はすてないようご協力くだ
さい。」「あき缶はリサイクルへ＋リサイクル・マーク」と缶表面の４分の１を占めていた。
これも法規制なんだよな〜。出港して約４時間でコス島に寄港。続いてカリムノス島。こ
こを出たあたりで船内放送が入りカフェテリアが開店。今夜はギリシャらしくムサカ＋パ
ン＋ビール・AMSTELで６．６５ユーロ。メニューによると７ユーロ以上のはずだが、レジ
のオジサンが赤いAMSTELの缶をコーラとでも勘違いしたのか？運賃に続き、ここでも
ディスカウントを受けることになってしまったようだ。

　　「途中寄港地・ｶﾘﾑﾉｽ島。こういう所を　　 「船内ｶﾌｪﾃﾘｱのﾑｻｶ+AMSTEL(330ml)

　　　　　　ﾉﾝﾋﾞﾘ旅してみたいものだ。」　　　　　　　　　　　　ﾎﾞﾘｭｰﾑもあり、味も良い。」

　その後、船はレロス島・パトモス島・ミコノス島と次々寄港。昨日欠航したせいか、時刻
表よりも寄港地が多い。船が港に着くたびに乗客は増え、最終的にはキャビンの通路ま
で寝ている人がいる状態だ。９月７日朝７時、デッキから日の出を眺め、その後定刻から
３０分遅れの８時半、フェリーはアテネから近いピレウス港に入港した。ここからアテネの
エフレテリオス・ヴェニゼロス空港まではバス利用。９時５分にピレウス港を出たＥ９６系
統のバスは、スタジアムや高速道路の建設ラッシュに沸くアテネの街を通り、１０時ちょう
どに空港に到着した。